ついになぎさん初となる待望のハイレゾ音源が発売されました。
自分は今までもっていたハイレゾ音源が数曲しかなかったので嬉しい限りです。
しかし、ハイレゾというのは現在認知度が低く、それに関する誤解らしきものさえ広がっているのではないでしょうか。

せっかくの機会なのでハイレゾ、今のCDについて僕の知っていること、思っていることを書いていきたいと思います。
※文系大学生の言っていることなので鵜呑みにして赤っ恥をかいても僕は知りません。

ポリオミノmora
ちなみに、僕が購入したアルバムはこれです。おすすめですよー
ポリオミノ/やなぎなぎ|音楽ダウンロード・音楽配信サイト mora ~WALKMAN®公式ミュージックストア~
 

ハイレゾ音源とは?

まず、普通に暮らしていればこんな言葉を耳にすることはまずないですね。

ハイレゾとは"high-resolution"の略、つまり高解像度ということ。
何がどう高解像度なのかといえば、CD音源と比べたときの話をしています。一般にCD音源よりも高解像度のものは「ハイレゾ音源」と呼ばれています。


「CDより高解像度」とはどういう意味か?
まずCDには音をデジタル化するため、1秒間に44100回・16段階の大きさに分けてプロット(サンプリング)されたデータが記録されています。CDを再生するときはこのプロットから元の波形を「再現」しているわけです。この「再現」はデジタル→アナログへの処理を行うのでアナログ出力なんて言われます。


ここまで読んで察した方もいるかと思いますが、このプロットはより細かい方が元の音に近くなります。点の並びから滑らかな波形を再現するにはその点は細かい方がいいのは当たり前ですね。

つまり、ハイレゾとは1秒間に44100回よりも多く、16段階よりも細かい大きさでサンプリングされたものを指しています。
どういった違いがあるのかといえば、一般には

楽器や声の生々しさや艶などのディティールがきめ細かく表現

などと言われています。(mora「ハイレゾの楽しみ方」)


それでは、ハイレゾとCDには人が聴き分けられるほどの違いがあるのでしょうか

結論から言うと、「ほとんどありません」。

詳しい説明に入る前に少し話をそらします。mp3やaacなんて名前を聞いたことはないでしょうか。これは圧縮音源と呼ばれ曲の容量を少なくするために広く用いられているファイル形式です。
これらmp3などはCD音源よりもさらに情報量が少なくなっている、つまり先ほど書いたことになぞらえるなら「低解像度」なのです。どれくらいかといえば、なんとCDの1/5から1/10程度の容量しかありません。

逆に言えば、youtubeで公開されているようなMVから引っ張ってきた音源より、CD音源は10倍近く音質がいいことになります。



「あぁ~やっぱCDはちげえわ~youtubeの10倍は音質いいよね~」
なんて言っている人間を僕は見たことがありません。それどころか再生機器や個人によっては聴き分けられないことだってあります。



情報量が10倍なのに違いがわからない、なぜでしょうか?

それは圧縮音源が「人間の耳には違いがわからないように」圧縮しているからです。CDの音源から人間の耳で聴き取りにくい部分を重点的にカットして容量を削減しているため人によっては聴き分けられないことも当然ですね。



本題に戻ります。ハイレゾはCDよりもさらに高周波数の音が記録されよりきめ細かい表現が可能だそうです。
普通の人にはmp3とCD音源の違いを聴き分けるのも苦労するのにCDとハイレゾの違いなんて判るのでしょうか??



おそらく、巨大なスピーカーを用いるならともかく一般人が用意できる環境、特にヘッドホンやイヤホンではほとんどの人がわからないのが実情だと思われます。
自分が聴き分けられるか試してみたい方はググってみれば色んなサイトが見つかるので腕試ししてみるといいでしょう。


違いがわからない、わかりにくいからこそネットでの音楽配信はつい最近まで320kbps以下での配信が普通で、わざわざCDを買うことに価値を見出す人も多くありませんでした。
しかし最近では僕が記事の冒頭で紹介したようなサイトでハイレゾ音源の配信が始まってきています。
世の中にはわざわざお金を出してCD以上の音を求める人がいるのですね。


彼らには違いがわかっているのでしょうか? 

答えは「Yes」です。

もちろん中には気のせいもあるかもしれません。「ハイレゾだから音質いいはず!!」なんて考えながら聴くと本当にきめ細かく聞こえてしまうかもしれません。

しかしCDでの同じ曲と比較して実際に違いが感じられることが多いです。ハイレゾかCDかを隠して両者を聴き比べて違いがわかるという人もいるでしょう。



なぜわかるのでしょうか?彼らは耳がいいのでしょうか?



違います。


ちょっと失礼な言い方になりましたが、別に耳がいいとかでそこまではっきりと違いを聴きとることはできません。いくら耳が良くても本当に人間なら微々たる違いを感じる程度が限界なはずです。

なぜなら実際に微々たる違いなのだから。




結論をいうと、ハイレゾ音源とCD音源ではマスタリングが違うことが多いのです。

マスタリングについては僕自身知識が浅いので割愛しますが、ざっくり言うと最終的な音量・音質調整などを指すそうです。

CD販売においては、以前より音圧競争の過熱が問題となっていました。
同じ設定で聞いた際に、より音が大きく、迫力があるように見せるために音圧をかなり上げているのです。
音圧を上げ過ぎるとクリッピングが起こります。音が大きすぎて許容値を超え、音割れや歪みが発生している状態です。

クリッピングが小さければはっきりと音割れを認識することも難しいですが、聴き疲れする圧迫感のある音になってしまいます。そもそも波形自体が変わっているので違う音になっているともいえますね。


実際に比べてみましょう。
やなぎなぎ『ポリオミノ』より、「トコハナ」という曲の波形を調べてみました。
トコハナ比較
上が冒頭で紹介したハイレゾ音源、下が購入したCDの音源です。
再生位置は編集で合わせましたのでほぼ同じ個所が並んでいると考えてくださって結構です。

横が時間、縦が音の大きさを表しています。
見るからにCDの方が音が大きいですね。



もっと波形を拡大してみます。
トコハナ比較2
わかる人用に説明すると、1分8秒あたり「硝煙弾雨に飛び込む君の」の「の」の一部分です。
下のCD音源では波形の潰れている部分がいくつか確認できますが、ハイレゾではしっかりとピークまで記録されています


トコハナ比較3
さらに拡大した画像。上の画像と1秒も変わらない箇所です。
この画像では波形の違いだけでなく細かさの違いも確認できますね。このプロットの細かさの違いがサンプリング周波数の違いです。



こんな画像をもってきて何が言いたいのかというと、プロットが細かくなったことなんかよりも波形自体が変わってるんだからそりゃ違いがわかる人もいて当然だわなっていう話です。



僕自身ハイレゾとCDの音の違いなんて、

「ハイレゾの方がちょっと丸い音がする(気がする)

くらいの違いしか認識できていなかったのですが、これはビットレートの違いを耳で感じたわけではなく、違う音を違う音だと認識していただけだったわけですね。 



まとめ

ここで書きたかったことは、CDがクソだとか、ハイレゾの違いなんてわかんねーよとかそういうことではありません。

あくまでハイレゾという商品が「音質を重視した商品」であること、まだ購入したことがない人は過度な期待は禁物だということです。


「音質を重視」、というのもただデジタル記録が細かいだけでなく音圧競争とは離れた場所にある販売形態なため「音質の劣化が起こりにくい」という点が大きな評価点であることを認識しておく必要があります。

つまり意気揚々とハイレゾを購入してウォークマン付属のイヤホンなんかで聴いたりしても、ガッカリするだけかもしれないということに留意しておくべきです。特に今回紹介した『ポリオミノ』は音量が小さくてただ迫力の足りない音源に聴こえてしまうかもしれません。



これからハイレゾは再生機器の進化に伴ってより広く普及していくことが予想されますが、いきなり手を出すよりは、もっと耳に近いヘッドホンやイヤホン、スピーカーを整えるところから始めた方が今までの曲も違った見え方がしていいことだってあります。

現状では再生機器が限られてくる以上(CD以下の音質のものしか再生できない機器は現在でも特に携帯機において多くあります)、しっかりとハイレゾについて理解した上で購入しましょう。


しかし、こうしたハイレゾの普及によって世間一般に音質についての認識が変わっていき、現在の過熱した音圧競争が収まってくればCD音源の音質も向上してくることは十分に考えられます。
マスタリングだけでなくレコーディング段階から最終的な音質まで強く意識して作られるようになれば、CDでも聴き惚れるような美しい音を奏でる曲が多く出てくることでしょう。
せっかくCDを買うならいい音で聴けた方がいいですからね。僕はそうなってほしいと思います。


それでは。

この記事を書くに当たり、こちらのサイトを参考にさせていただきました。
ラブライブ!のハイレゾ音源を買ったら残念なことに気づいてしまった。 | 好奇心は鯖をも殺す