去年の夏コミ、2012年8月のC82で先行販売されたmamenoiの1stアルバム「Tachyon」の最後の曲、「手紙」についての解釈がちょっと自分の中ですごく曖昧だったのでいろいろ考えてみた


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去年の夏が懐かしい 


Tachyonのレビュー
mamenoi(MANYO&やなぎなぎ) 1stアルバム「Tachyon」 買った  


前回書いた記事では「Tachyon」で描かれる物語についてあまり触れていなかったので、今回はそこから紹介していきたい


このアルバムは「空想活劇・弐」に収録される「Kleinchen」の世界観をベースに、ひとつの物語としてその世界を描いたフルアルバムだ。

「Kleinchen」は、少女が「キミ」の面影を求めて宇宙を駆けていく物語。
少女を駆り立てるやり場のない不安と、それを振り払うかのように宇宙の彼方に加速していく宇宙船が対照的に描かれている。
疾走感に影を落とす不安が独特の雰囲気を放つ、とても面白い曲だ。
「Tachyon」では物語の序盤~中盤のクライマックスとして描かれる。



この曲をベースにした「Tachyon」は、まず物語の主人公である少女「トモリ」と、宇宙の彼方に取り残された少年「リヒト」のメールのやり取りがプロローグに綴られている。


☆プロローグ
プロローグは、リヒトが移住先の惑星を探すニケ・エルデ・プロジェクトに参加したところから始まる。 
最初の日付はSH,57.101。「Tachyon」の一曲目のタイトルでもある。
ここから毎日やり取りが続き、小さなトラブルを重ねながらもニケ・エルデは12日後のSH,57.113に人が生きていける惑星の発見に成功する。
リヒトはこの惑星調査の第一団に選ばれた。

しかし、SH,57.115に決行された降下中に重大なトラブルが発生、リヒトの乗った小型船は消息を絶つ。
ニケ・エルデ・プロジェクトは凍結され、リヒトは宇宙に一人取り残された。

トモリはたった一人、「タキオン」に乗り、宇宙へと飛び立つ。
少女は宇宙を駆ける
   それは全てキミのために。



☆物語の流れ
プロローグが「Sh,57.101」。
「青色灯」ではリヒトが惑星に降り立つ場面が描かれる。ブックレットのイラストを見るに、リヒト以外にも少なくとも二人が惑星に降り立ったようだ。
場面が変わって「Kleinchen」、「パンタレイ」、「ラブラドライト」ではトモリが「タキオン」で宇宙を駆ける様子が描かれている。
「eironeia」では"忘れるためにあるという星"、つまりリヒトのいる惑星に到着したと思われる。
「phaetone」でも続いてトモリが彷徨う様子がピアノと管楽器で表現されている。
そしてとうとう、「旅の終わり」でトモリはリヒトの面影を見つける。
トモリは「タキオン」を飛ばし、9曲目の「Tachyon」でリヒトと再会する。

ボロボロの船と旅をした「ワタシだけの物語」が終わり、
手を繋いで進んでいく、「わたしたちの物語」が始まる。


「Lacunarity」ではこれまでの曲の逆再生をバックに二人が帰っていく。

そして11曲目の「トレイル」について、ここでは解釈が割れるかな?
二人は元いた星に帰れたのかだが、僕は元いた星には帰れなかったと思う。
本でしか見たことのない光の彩
捲られることないページ
誰に聞けばいい 問いかけても答えは無い
といった表現から二人の近くには誰もいないことがうかがえる。

探せるかな 僕たちにも
小さな希望掬うように


あと細かいことだけど光年は時間の単位じゃないです



最後の曲「手紙」について、 
前回書いた記事では
 この曲が結末になるわけだが、最後に主人公は書きかけの手紙を残して部屋を出ていく。「見える景色 まるでオーロラのようで」というところが、トレイルでたどり着いた星の様子と一致しているのでもといた星ではないとは思う。
と考察したが、自分でも誰に向けた手紙なのかの説明がつかず悩んでいた。
まあわかんねーなーとか思いながらブックレットを眺めてたわけだが、突然プロローグにヒントを見つけた

トモリのメール
「あの手紙みたら二人ともどんな顔するんだろう」
この手紙こそが最後の曲で描かれた「書きかけの手紙」なのでは!?

そうすると、時系列的には手紙が「青色灯」と「Kleinchen」の間に入ることになる。
「わたしたちの物語」がトレイルで完結してからもといた星に残されたトモリの手紙、物語の遺産が描かれ「Tachyon」が一つの世界として完結するということだろうか?

Tachyon発売記念のUstream配信でなぎさんかMANYOさんが「手紙の解釈は皆様にお任せします」と言ってたが僕の中ではこの解釈が一つの答えだと思う。



4か月前の記事を蒸し返すという今更感あふれる話だったが、たまにはこういう音楽の楽しみ方も面白いと思った! 
もういちどTachyonを通して聴いてみよう…
この記事書いてる時に一周はしてるけどもう一回聴いてみよう…



Tachyon