先日のやなぎなぎのライブ「little snow&sunny spot」のグッズ販売で氷下の国、雨の海を購入。
今回はCorLeonisマキシシングル「氷下の国」のレビュー

cover
おそらくなぎさん本人が描いたジャケット
落ち着いた雰囲気でオシャレ 



以前にTSUTAYAで借りたことがあったのでデータは持っていたが気分が乗ったので衝動買い。
やっぱ家にCDがあるのはいい 



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ジャケット


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裏面
CDの表側が見えるように入れてある


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見開き
なぎさんは絵がうまい



収録曲(5曲、15分)

1. new horizon
2. 氷下の国
3. 祈りの塔
4. asteroid
5. charon



☆new horizon
作曲:やなぎなぎ

インスト曲。最初は落ち着いたリズムが続くが、途中で少しづつ色々な楽器の音が入ってくる。
様々な音が聞こえてくるので聴いていてなんだか落ち着いてくるような曲だ。
終盤でまた静かになっていき、曲が始まった時とは逆の変化をしていくところが面白い。
少しづつ盛り上がってまた落ち着いていく。


☆氷下の国
作曲:やなぎなぎ
作詞:やなぎなぎ

このシングルのタイトル曲。金管楽器の音色が涼しげな雰囲気をつくっている。
このメロディがクリアなボーカルと合わさって、爽やかさと、どこか冷たさを感じる。
歌詞の雰囲気は「星灯りの街灯」に近い。氷の下で眠る国の風景を描いている。

この氷の下で、結晶が降る中漂う様子を思わせる描写はとても不思議で綺麗だ。
このシングルで「氷下の国」を描いていく中で、この作品の外枠をつくるような曲だと感じた。

盛り上がっていながらもどこか寒そうなイメージのあるサビが結構好み 


ちなみに、この作品がリリースされてから1年半ほど経って発表された「星灯りの街灯」には氷下の国と思われる風景が描かれている。
星灯りの街灯 レビュー


☆祈りの塔
作曲:やなぎなぎ
作詞:やなぎなぎ

タイトル曲「氷下の国」の序盤で登場した「祈りの塔」を描いた曲。
ピアノとコーラスが閑散としていて寂しげな「祈りの塔」の雰囲気を表現している。

歌詞や曲調からは、とても静かで物寂しい雰囲気を放つ「祈りの塔」から誰かの泣き声が聞こえる、というような不思議な世界観が感じられる。
2曲目の「氷下の国」と合わせて考えると、多分この作品の視点になっている人(夢でも見ているのだろうか?)が誰もいない氷下の国を訪れ、そこで見たものを描いているのだろう。 

「祈り」の塔というだけあって、何かを祈るための場所か、塔自体が何かを祈っていると思うのだが、塔にいる誰かが泣きながら祈りを捧げているのか、はたまたこの塔が溶けてまた氷り固まる様子を「泣く」と表現しているのかはわからないが、とても寂しげな雰囲気が伝わってくる


☆asteroid
作曲:やなぎなぎ

インスト曲。ピアノだけで演奏している、と思う。
asteroidの意味は「小惑星」。
ジャケットに描かれている結晶を「小惑星」と表現している??


☆charon
作曲:やなぎなぎ
作詞:やなぎなぎ

このシングルの最後の曲。
charonとは、ギリシャ神話における三途の川の渡し守(渡し船の船頭)。

ねえ教えてよ
空がまだ溶けずにいた頃を


このフレーズはこの曲の視点となっている人が、charonに向かって問いかけた言葉だと思われる。
「氷下の国」や「祈りの塔」で登場した「舟」というのは、charonが船頭を務める舟なのだろうか?
また、空が溶けていることと、「氷下の跡」という言葉から、氷下の国は溶けて崩れてしまったのだと思う。





全曲通して聴いてみると、全体的に冷たさのある曲調や歌詞などから「氷下の国」の情景が浮かんでくる。
たった15分でこの世界を完成させたなぎさんの作曲と作詞はとても綺麗だ。

聴いていると自分の内面について考えさせられるような作品だったが、一言で表現できないような不思議な曲を次々とつくるなぎさんの世界観は聴いていてとても面白い。
このCDは現在WonderGOOでしか取り扱っておらず(もう在庫がないかもしれない)、購入するにはライブやコミケ、M3に行くのが一番だが、レンタルでいいならTSUTAYAに置いてあるので是非一度聴いてみてほしい。