2013年1月30日発売のやなぎなぎ4thシングル「Zoetrope」のレビュー

発売日前日にタワレコ渋谷に友人と突撃してきた。
それでも整理券番号が3rdシングルのときよりも遅かったので次からは予約しようかな(できたっけ?)




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今回のジャケットはちょっと幻想的




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裏面
アニメ「AMNESIA」の登場キャラクター




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ジャケ裏とCD、名刺
名刺は初回購入者特典で、裏面に未公開DEMO音源が試聴できたURLが記載されている。
曲名は「helvetica」。厳かなピアノの音と静かなボーカルの聴き入ってしまう曲だったが、2月13日に公開を終了した。これから出る作品に収録されるのを待つばかりである。





収録曲(6曲、21分)
  1. Zoetrope
  2. 星々の渡り鳥
  3. replica
  4. Zoetrope(instrumental)
  5. 星々の渡り鳥(instrumental)
  6. replica(instrumental)




☆Zoetrope(アニメ「AMNESIA」OP)
作詞:やなぎなぎ
作曲:斎藤真也





ストレートなギターロックの中に交じる弦楽器の音色が幻想的な曲。
タイアップのアニメが乙女ゲー原作で女性視聴者が多いためか過去に出たシングルのタイトル曲とは少し雰囲気が変わってボーカルが力強く感じられる。 

力強いボーカルの中にも、語尾やところどころに艶やかな感じがある、メロディのストレートな感じとはまた違うかっこよさだ。


「Zoetrope」の意味は「回転覗き絵」。絵が動いているけれども実はずっと同じ動きを繰り返しているというイメージを曲にも盛り込んでいるのか、サビにかけてくるくると景色が変わるかのように目まぐるしく世界が移り変わっていく。サビの直前の盛り上がりが非常に迫力があってかっこいい。



歌詞は「私」が欠け落ちたコンポーネント(部品)を探して旅をする物語で、同じ夢を見ているかのような時間のループのなかからその部品を探す「私」が見た世界を「Zoetrope」(回転覗き絵)、「私」の先に広がる未来を「カレイドスコープ」(万華鏡)に例えて描き出している。

これは、ラブソング…なのだろうか?
部品を探す「私」は誰かに向かって「このまま連れ出してよ」、「その手で掴んで そのまま連れていってよ」と訴えている。
これは大切な何かを失ってしまった「私」を出口のないトンネルから連れ出してほしい、という風にも取れる。そして最後には誰かに連れ出された「私」が万華鏡が重なり合ったかのような未来を見て、その何かを失ったことによってできてしまった隙間が埋まっていくと表現しているので捉え方によってはハッピーエンドのラブソングではないだろうか。


この曲は、他の曲とは少しテイストが違ってストレートなロックの中に幻想的な弦楽器とピアノの音色、力強くも艶やかさを含んだボーカルが気持ちを盛り上げるカッコイイ感じの曲なので非常におすすめ!




☆星々の渡り鳥
作詞:やなぎなぎ
作曲:斎藤真也

明るくて軽快なメロディに、いつもより明るめに歌うやなぎなぎのボーカルが晴れやかな曲。ここまでストレートに晴れやかな曲も珍しい。
やなぎなぎ曰く、卒業をテーマにした終始前向きな曲を作りたかったそうだ。

歌詞の内容もとても爽やかだ。いつもの内向的・抽象的で暗い歌詞ではなく、これから新しい舞台に立つ人が羽ばたいていく様子を渡り鳥に例えて直接的な歌詞で描いている。
新しい舞台に立つ人の未来を応援するような内容で、未来を「眩しい光のあふれる道」と例えて送り出している。


晴れやかできらきらとしたサウンドに、爽やかな歌詞が合わさってより明るさと爽やかさを増しており、聴いている方も前向きな気持ちになってくる。 




これは今まであった、いわゆる「やなぎなぎらしさ」を取っ払った曲で、かなり新鮮な気持ちで楽しめた。こういう曲調もやなぎなぎの透き通ったボーカルには合っているのかもしれない。





☆replica
作詞:やなぎなぎ
作曲:やなぎなぎ
編曲:河野伸、やなぎなぎ


やなぎなぎが作詞作曲したものを河野伸とやなぎなぎでアレンジした曲。
星々の渡り鳥とは打って変わって、静かなピアノにぽつぽつと歌うボーカルがいかにもやなぎなぎらしい一曲だ。

CorLeonis時代の「深遠」に近い曲調ではあるが、終始心の内側まで入り込んでくるような「深遠」に対して、「replica」は最初のもやもやとした部分が最後には少し晴れてくるようで、明るい気持ちにはならないが前向きにはなれる。
気分が落ち込んだ時に部屋の隅でループして聴き続けたい曲だ。


曲の序盤では本当の自分を押し殺して作り笑いで取り繕っていたが、中盤には「私」の見てきた世界を「偽物の塊」だと拒絶してしまう。それでも最後には、もう一度考え直して、外に出てみようという前向きな心境を描いたようなフレーズで締めくくっている。
ピアノも終盤は序盤に比べて徐々にトーンがあがってくるところが前向きなイメージを感じられる。

取り繕うことに嫌気がさしたり、周りの世界が偽物であるかのように映ってしまったりしても、まだふさぎ込んだりせずに、もう一度前を向いていよう。そんな雰囲気が感じられた歌詞とメロディだった 。



落ち込んだ時はこの曲を聴いて、もう一度前を向いてみようと思う。







今までの作品に比べてかなりストレートな曲調、歌詞の曲が収録されたシングルだが、その分やなぎなぎの魅力をよりストレートに感じられる作品になっていると思う。
やなぎなぎがさらに知名度を上げることにもなった作品だった。


とりあえずシングルを一枚買ってみたいって人にはこれが一番おすすめ!タイトル曲のZoetropeはもちろんだが、カップリングも自信を持っておすすめできる曲が揃っているので店で見かけたときは試聴してみてほしい。