先日、いや、かなり前にTSUTAYAでやなぎなぎの1stシングル「ビードロ模様」を借りた。


よく考えたら写真撮ってない…
機会があって購入したらタイトル変えます笑

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[追記]
『ポリオミノ』の時のキャンペーンで購入しました。
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借りた正確な日時は覚えていないが去年の夏ぐらいだったと思う。うん。



収録曲(4曲、19分)
  1.  ビードロ模様
  2.  concent
  3.  ビードロ模様 (instrumental)
  4.  concent (instrumental)



☆ビードロ模様(アニメ「あの夏で待ってる」ED)
作詞:やなぎなぎ
作曲:中沢伴行




やなぎなぎはメジャーデビューしてジェネオンユニバーサルエンターテイメントから出した曲全ての作詞を担当している。ビードロ模様はその一曲目だ。
数少ない、やなぎなぎが作詞したラブソングである。
やなぎなぎの書く歌詞は、僕のイメージだと抽象的な事柄を感情的に嘆いたり、心の奥に眠るような感情を描くようなとても 内向的なものであったが、そのイメージとは異なるものがソロデビュー一曲目から出てきてしまった笑

しかし、やなぎなぎ独特の心の奥深くに突き刺さる比喩表現はこの曲も素直にすごいと感じた。



好きな人を想う気持ちをなくしていた「僕」が失った気持ちを取戻していく様子を描いた(と感じた) 曲だが、細かい表現が「僕」の哀しみ、嘆き、幼いころの記憶に対する答えをとても切なく描いている。この切なさを風景の描写で表現してしまうのがやなぎなぎのすごいところである。


ビードロ模様の歌詞の一節

雲の形 突き抜ける想いの衝動描く
漂う真夏の香りに 何度も思い出してる
誰か触れた軌跡だけ
夕立のように ぽつりと色が染みだしていた




やなぎなぎの歌詞は抽象的なので一つの解釈で完結してしまうのは好ましくないが、この一節で「僕」の中に染み出す「君」の色、その大きさを表現していると思う。空に漂う「真夏の香り」が「僕」に幼い記憶を思い出させ、その度に自分の中でそれがいかに大きなウエイトを占めていたのかを実感させられているところがとても切ない。



メロディは軽快で、明るい情景が思い浮かぶが、日常の風景を描き、「僕」の嘆きを描くという二つの面を持った歌詞が加わり、日常的な明るい情景の中に儚さ、胸が締め付けられるような苦しみを感じるという、ギャップが心の奥に刺さる独特な曲になっている。


曲の最後の、
確かにあった あの夏を
幼い記憶を
閉じ込め 遠く 海へと飛ばそう

というところもまた印象的で、これが上の感覚に爽やかな青さをプラスしていて、たった4分で自分の心の内側深くにどんどん潜っていき、暗闇から手を伸ばしながら嘆き苦しんだ末、最後には世界が開けたかのようなぐるぐるとした感覚に陥ってしまう。

日本語って難しいね!!! 



なぎさんの書く歌詞は、恋だの友情だの軽々しく言わず、自分の心の奥にある感情を乱暴に引っこ抜くかのように、しかしそれでいて繊細に描き出すところが個人的にとても好きだ。




☆concent
作詞:やなぎなぎ
作曲:やなぎなぎ

この曲はやなぎなぎが作詞、作曲を担当している。
やなぎなぎ曰く、「全てに裏切られたと感じている女の子が電子回路に閉じこもって考えを巡らせる」というイメージで作ったらしい。
序盤の歌詞はとても暗い。電子回路に閉じこもった女の子が自暴自棄になり、精神的にとても不安定な様を描いている。抜けかけのコンセント、一秒先がグラついて見えない、といったところから、彼女の精神の不安定さが彼女の存在自体を脅かしているかのようにも感じられる。引き金さえ与えてくれたら「考えなくて良いのにな」、とまで表現していることから女の子のひきこもり方の重症さがうかがえる。

サビに入ると、女の子が電子回路に閉じこもったきっかけが明かされる。不器用な恋で失敗して絶望してしまったようだ。そしてそれを取り繕うために嘘をかき集めて嘘で塗り固め、自分はその中に閉じこもっている。
「今すぐ全ての音を集めるの」
嘘で塗り固めたことで回路が嘘の矛盾でショートしてしまい、 散ってしまった「音」(記憶?)を集めているということだろうか。

そして女の子の言葉は電子回路を飛び交い、彼女の想いはぐちゃぐちゃになってふくらんでいくなかで、 自分の考えていたことが間違いであったことに気づき、新たな回路を求めて旅を始めた。



なぎさんはこの女の子に自分を重ねて描いたのかはわからないが、落ち込んでいたことを原因に頭の中を色々な考えが飛び交い、ぐちゃぐちゃになってしまっているような心のドロドロした一面を描いている。
こんなドロドロした歌詞にアップテンポで明るい電子的なメロディーが合わさっているのでとても不思議な曲だ。
一回聞いたらハマると思う。



やなぎなぎはこれだけの内向的な歌詞を透き通った声で歌うので、ただ暗いだけの曲とは全く印象が異なる。ゆっくり歌詞にも耳を傾けて聴いてみると突き刺さるような歌詞がストレートに頭に響いてきて非常に印象的だ。






以上の二曲がやなぎなぎのソロメジャーデビュー1stシングルの収録曲である。
1stシングルはやなぎなぎの透き通る声、歌詞の魅力をストレートに感じることができるのでやなぎなぎをよく知らない人にもおすすめ!